カラスノエンドウ

これ見て!

どんどん進もうとする私をやなぎ妻が呼び止めた。彼女はぼーっとしているようでいて案外目敏い。

えっ?これ何?

 

そばにはこれがあり、

これが咲いている。

ということは、これは・・・

 

カラスノエンドウの熟した実!

そうか!「カラスノエンドウ」の名

この真っ黒な実からきているのか!! 

 

中を見ようと手を触れると、パンとはじけ飛ぶ。

 

何回目かで成功。中はこんな風になっている。

 

いい勉強になった。ぼーっと歩いていてはいけない。それではただのハイカイおやじである。

 

ちなみに帰ってからネットで調べてみた。カラスノエンドウは、「エンドウ of カラス」ではなく、漢字では「烏野豌豆」と書くようだ。そして「雀野豌豆」というのもあってそれよりは大きいからこの名がついたとする説もあるらしい。

 

そして、そして驚くことなかれ。カラスノエンドウは食べられるらしく、ネット上にはレシピがたくさん紹介されている。天ぷら、胡麻和え、油炒め、豆ご飯。しかも美味しいそうだ。

 

「カカア、うめえよ〜」ってたらふく食べて、翌朝目覚めたらカラスになっていたりして・・・カフカもびっくりだ。


タンポポ

「タンポポの花はどう見てもライオンの歯には見えないよな。欧米人はどういう感覚をしているんだ」と言う私に、やなぎ妻が冷たく言い放った。

 

歯に似ているのは葉っぱ!

 

目から鱗がぼろぼろこぼれ落ちた。

こんなに鱗が落ちたのは、榊原郁恵の『夏のお嬢さん』以来だ。

 

♪アイスクリーム、ユースクリーム、好きさ〜♪

の「アイスクリーム」は長らく"ice cream"だとばかり思っていたら、実は"I scream, you scream"(私は叫ぶ、あなたも叫ぶ)だと知った時も相当なショックを受けたが・・・

 

そうか、ライオンの歯は葉だったのか!! 花ばかり見ていたが葉っぱに注目していたとは・・・

タンポポの葉はまぎれもなくライオンの牙だ。

 

愕然として地面に倒れ込む私の前に神が現れた。

 

ダンデライオンの名がタンポポの葉に由来することも知らずに、「和名は鼓草」などと知ったかぶりしたり、欧米人の感覚を疑ったり、挙げ句♪きみはデンタライオン♪などとふざけてみたり・・・本当にすみませんでした。どうかお許し下さい。

 

私は懺悔し、祈った。

 

しかし、神さまは両手でバッテン印をつくり、頭にバケツで水を浴びせかけられた。

 

そこに5歳の女の子が通りかかって

 

ぼーっと生きてんじゃねえよ!

 

と私を怒鳴り散らした。

 

ともあれ、「木を見て森を見ず」「花を見て葉を見ず」・・・運命が用意してくれた大切なレッスン、勉強になる散歩だった。


タンポポ

そろそろタンポポが綿毛に変わる季節だ。

 

タンポポの綿毛はどのくらい飛ぶのだろう・・・と調べてみたが、日本植物生理学会のサイトにも飛行距離ははっきりとわかっていないと書いてあった。屋内実験では250mは飛んだようで、気流に乗ると10kmくらい飛ぶかもしれないという話もある。

 

自分にも、原っぱで風に舞う綿毛を追っかけた無邪気な子供の頃があったなあ・・・日本全国至る所に広い原っぱがあった時代の話である。

 

 

タンポポは英語では"dandelion"でフランス語の"dent de lion"(ライオンの歯)からきているのは皆さんもご存じでしょうが、「タンポポ」という和名の由来はご存じだろうか?

 

タンポポは和楽器の鼓に似ているので(似ているかなあ・・・?)別名「鼓草(つづみぐさ)」というそうで、鼓の音「たん、ぽん、ぽん」から「タンポポ」という名がついたとか。

 

それにしても綿毛のなんときれいなこと。自然に勝る芸術家はいない。


散歩でひとひねり

今日の散歩は在宅勤務日の妻と、一応気をつかって昼休みの時間帯に。

 

それにしても我々と同じハイカイ夫婦の多いこと。

 

そこで一句。

 

 散歩道 犬より多い 夫婦連れ

 

駄作もいいとこ・・・

 

 

そこでもう一首。

 

 昼下がり 家を立ち出でて眺むれば いずこも同じ夫婦の散歩

 

やっぱりセンスなし・・・。


八重桜

今日は一日冷たい雨が降り続き、散歩は中止。犬の散歩じゃないので傘を差してまで歩く根性はない。

 

ということで、昨日の散歩で見たきれいな景色でも思い出して歩いた気になろう。

 

ソメイヨシノは葉桜となり、ほとんどの八重桜も見頃を過ぎたが、まだ満開で頑張っている八重桜を見つけた。

大きな農家の門前に咲く八重桜で一般的な濃いピンク色とソメイヨシノのような薄ピンクの2本が並んでいる。

我々夫婦が写真を撮っていると、同じく散歩中のご夫婦も通りかかってカメラを向けていた。普通なら「きれいですねえ」などと声を掛け合うところだろうが、こういう事態なのであうんの呼吸ですれ違った。


ベニシジミチョウ

昨日の嵐がうそのように晴れ上がり、今日は日曜日なので妻もいっしょに散歩。

 

たんぼに水を張り始めていた。田植えも近いようだ。

「きれいな風景だ」と、他田賞賛!

 

ちなみに「我田引水」と「自画自賛」を混同して使う方がおられるが、ご注意を。

 

妻が「見て」と呼ぶので、見てみると・・・

紅しじみだ。昔はあちらこちらで飛んでいたが、ずいぶんご無沙汰のような気がする。

 

久しぶりなので、しみじみ眺めた。

べにしじみ しみじみみても ちょうはちょう

(やなぎ 心の俳句)

 

のどかな散歩を続けるご老公一行であった。


オオイヌノフグリ

春のこの時期、散歩をしていてよく見かけるのが直径1センチ弱のこの花。

オオイヌノフグリ。さらに小さな花を咲かせる在来種のイヌノフグリというのもあるが、今や帰化植物のオオイヌノフグリが幅を利かせている。

 

なぜ「犬のふぐり」というのかは皆さん、それとなくご存じだと思うが、実際にそれをまじまじとご覧になった方はそう多くないのではないだろうか。

 

ではご覧下さい。この愛らしい花が実になった状態を。(撮影、かなり苦労しました。)

まさしく、犬の「き○○ま」である。ちなみに関西では松笠のことを「ふぐり」というそうで(関西の方、そうなのですか?)、形状が松笠に似ていることから、アレを「ふぐり」というらしい。

 

こんな可愛らしい野の花が、その実の姿ゆえにこんな名前をつけられるとは・・・。せめて「アリノフグリ」くらいで勘弁してあげてほしかった。

 

ちなみに英名は、grey field speedwell とか Persian speedwell とか bird's eye とかいうらしい。"speedwell"は「早く元気になる」ということだろうから薬草としても用いられたのだろうか。"bird's eye"というのは可愛らしい花から付けられた名前だろうが、こうしてみると和名の着眼点はすごい。 


モミジの花

散歩をしていたら青葉が美しいモミジに花が咲いていた。

立ち止まって見なければ気づかないくらい地味に咲いている。

種子もなかなか面白いのだが、それはまたその季節のお楽しみ。


山吹

散歩をしていると所々に山吹の花が咲いている。竹藪とのセットが多いようだ。

山吹というと太田道灌を連想するが、これは一重咲きだからあばら家の娘が差し出した山吹ではない。

にわか雨に遭い、蓑を求めた道灌に娘が無言で差し出したのは八重咲き。八重咲きの花弁は雄しべが変異したものだから実が付かないが、一重咲きは雄しべと雌しべがあるから結実するわけで、それを差し出したら「蓑はあるけど、あんたにゃ貸しませんよ」ってなことになってしまう。

七重八重花は咲けども山吹の実の一つだになきぞ悲しき

 


ヒメオドリコソウ

この時期、散歩をしていて一番目にするのがこれ。

ヒメオドリコソウといって、ヨーロッパ原産の帰化植物。

オドリコソウはもちろん「踊り子」のような草で、その小型種だから「姫踊り子」だ。

数本なら可愛いが、これだけ群生しているともはやゾンビにしか見えない。

 

子供の頃は野原には至る所にツクシが生えていた記憶があるが、歩くところヒメオドリコソウだらけでツクシはなかなか見つからない。

 

おっ、ようやく発見。

こちらの方が絶対に可愛い。



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