梅雨時アレンジメント

鬱陶しい梅雨時、一昔前なら雨に濡れた紫陽花の葉に佇む蝸牛を眺めたりしてそれなりに風情のある季節だったけれど、近年は豪雨になったかと思うと30℃超えのがんがん照り。終盤に差しかかった紫陽花はしょんぼりするし、せっかく咲き出した薔薇の二番花もあっという間にぐったり。こうなったら部屋で楽しもうとやなぎ妻が生けた2点。

 

紫陽花=ダンスパーティー、隅田の花火他。薔薇=エドガー・ドガ、モーリス・ユトリロ、ラベンダー・ピノキオ他。

 

もう一作。道の駅しょうなんで買ってきた向日葵と紫陽花と合わせてみる。

名付けて「梅雨空から夏空へのバトンタッチ」。

災害をもたらさないように程良く降って農作物に恵みを与えつつ、頃合いを見てすっきりした夏空にバトンタッチしてほしいものだ。


コケモモの花

コケモモの花が咲いた。

今年の1月下旬に峠の釜めしの釜で作ったミニ盆栽「苔とコケモモと釜めし」のコケモモだ。

こんなだったコケモモが・・

2ヶ月半でこんな姿に。あまり大きくならないところがコケモモの良いところだ。

花はドウダンツツジとかブルーベリーに似ている。調べてみるとコケモモもブルーベリーもツツジ科だった。

昨日の朝ドラ「らんまん」で万太郎(モデルは牧野富太郎)と蘭光先生(モデルは伊藤蘭林)が這いずり回って庭の草花を愛でるシーンがあったが、アリかダンゴムシになってホソバオキナゴケの丘を這い上がり、釣り鐘のような白い花を見上げてみたいものだ。

9月には収穫時期を迎えるというコケモモの実が楽しみだ。


春全開

三日前、やなぎ妻と散歩に出たら10分も歩かないうちに足が止まった。

空き地一面にカラスノエンドウと、初めて見る草(その場でスマホの植物検索ソフトで調べたら「トウダイグサ(燈台草)」のようだ。有毒植物で、折った茎から出る乳液に触れるとウルシのようにかぶれるらしいので要注意)が生えている。やなぎ妻が目を輝かせて摘み出した。これぞ正真正銘の道草である。

 

摘んだ草が萎れるといけないので散歩を切り上げて帰宅し、花瓶に活けた。

 

二日前、再び散歩に出たら2kmほどの所にある公園の桜がきれいだった。

ヒカンザクラが満開で、木の周りには無数の花が落ちている。花びらが舞い散るのではなく、半開きのまま花ごと落下するようだ。

水に浮かべたらきれいだと言ってやなぎ妻が拾い始める。

皇太子妃雅子様を記念して開発された「プリンセス雅(ミヤビ)」という桜の下に落ちていた2輪を目敏く見つけて持ち帰る。

 

ヒカンザクラ in ハート

ヒカンザクラ+プリンセス雅

ヒカンザクラ+我が家の仙台枝垂れ桜

頂き物の青海波の刺し子に載せて花手水。

 

3年前に作った小さな小さなクリスマスローズガーデンが見頃を迎えた。

これを摘んでカラスノエンドウとトウダイグサの花瓶に加えてみた。

中央のオレンジ色は昨年11月から目を楽しませてくれてきたミニ胡蝶蘭。株が疲れないように切り花にした。

野の花、拾ってきた桜の花、我が家のクリスマスローズとミニ胡蝶蘭。

春爛漫。

 

そして・・・

 

やった〜!

侍JAPANおめでとう!!

春全開!!!


ノボロギク

ぺんぺん草といっしょに取ってきたノボロギクをドライフラワーにしようと部屋に吊しておいたら・・・

種が綿帽子になってしまった。部屋中に飛散したら悲惨なことになるから撤収。

生けた方もこのとおり。黄色いのが花(筒状花)で、可愛いからドライフラワーにしようとしたのだが失敗だ。

 

ノボロギクは漢字で書くと「野襤褸菊」。「野に生える襤褸菊」という意味で、この佇まいがボロ布に見えたのだろうが気の毒な名前を付けられたものだ。

 

♪ぼろは着てても心の錦、どんな花よりきれいだぜ♪ 

 

健気に咲く野の花だ。


ぺんぺん草

散歩の途中でやなぎ妻とぺんぺん草を摘んで帰った。

 

ドライフラワーにするそうだ。

ミニ花器にも生けた。

足元の黄色い花はノボロギクという至る所で見かける雑草。やなぎ妻にはこういう雑草を愛でる変った感性がある。

ぺんぺん草は子供の頃、遊んだ方もいるだろう。ハート型の種の生え際を1本1本ぺろぺろと剥ぎ、親指と人差し指でグルグル回すと「ペンペン」(正直に言うと「カサカサ」とか「カラカラ」としか聞こえないが)と音がする。あんなことをしながら下校した時代は平和だったなあとしみじみ思う。名前の由来には三角形の種が三味線のバチに似ているからという説もある。

ご存じのようにぺんぺん草の別名はナズナ。「なづ(夏)んなると地上部が枯れてなぐなる(無くなる)から『ナヅナ』」とか「撫でたくなるくらい可愛い菜の花(ちなみにアブラナ科)だから『撫でる菜』→『ナデナ』→『ナズナ』」という説があるようだ。

ガーデニング的に我が家の狭い庭に合うのではないかと思ったやなぎは数本引っこ抜いて鉢に植えてみた。

 

セリ・ナズナ・ゴギョウウ・ハコベラ・ホトケノザ・スズナ・スズシロ・・・春の七草のひとつであるナズナは冬の若葉の時期には補血に、開花時期には胃液分泌や血圧降下の効果もあるという。

 

この先どうなるかは別として、何だかうきうきする散歩土産だ。


好文

盆栽の梅が七分咲きになり、せっかくなので観梅で一杯やろうと思い、部屋に入れた。

 

先日のNHK『趣味の園芸』で、主木の盆栽を引き立てるために「添え」と呼ばれる草もの盆栽を飾ることを知った。うまい具合に釜めしの器で作った苔とコケモモの小盆栽があるので添えてみた。う〜ん、なかなかいいじゃないか・・と自己満足。

 

これも番組で仕入れた知識だが、盆栽界では盆栽は「持ち込みを楽しむもの」だという。「持ち込む」とは年月をかけ、自然の営みとともに盆栽を育むことで、味わい深い盆栽は「持込みが良い」と表現するそうだ。

この梅盆栽は持ち込み6年だがまだまだ「持ち込みが良い」とは言えないなあ。

「苔とコケモモと釜めし」のほうもこの先じっくり持ち込みを楽しみたい。

 

ところで、梅の名所、水戸の偕楽園に行かれことがある方はご存じかもしれないが、梅には「好文木」もしくは「好文」という異名がある。「晋の武帝が学問に親しめば梅が咲き、怠れば咲かなかった」という中国の故事に由来し、偕楽園にある「好文亭」は水戸藩9代藩主の徳川斉昭がその故事に因んで名付けた。

 

そういえばこの梅の木、年々花数が少なくなっている気がする。「我が家は好酒亭だ」などと言っている場合ではない。今夜は飲むとして、明日からは学問しよう。まずはいつの間にか放ったらかしにしてしまった脳トレから始めよう。こりゃ、だめか・・・


峠の釜めし・器の利用法(4)〜苔とコケモモと釜めし〜

鉢底穴を開けた峠の釜めしの器でミニ盆栽を作った。

すっかり夢中になり、製作過程を撮影し忘れ。それくらい楽しかった。

苔は草津で採取してきたホソバオキナゴケ。直径12cm程の円形のコロニーを見つけた時、「釜めしの器に入れて!」とにっこり微笑んだので、この日が来るまで大事に管理保管してきた。小木は斑入りのコケモモ。ホームセンターの園芸コーナーでウインクしたので連れて帰った。

やなぎ妻からは「コケモモが小さすぎてアンバランス」と辛口評価だったが、主役は苔なので「これでいいのだ!」。ちなみにコケモモはもちろん苔ではない。苔の如く地を這うように生育するツツジ科の低木で、桃のような赤い実をつけることからその名が付いている。酸性土壌を好むので釜の中にはpH無調整のピートモスをブレンドした土を入れた。

春にコケモモの花が咲いた時、秋に赤い実が付いた時、そしてそれを収穫して食べる時を想像しながら大事に育てていきたい。

 

♪苔とコケモモと釜めし〜♪ しっくりきてると思いませんか?

 

ここで不覚にも笑ったしまったあなたは、もしかして同年代ですね! うそをつくと右の眉が上がりますよっ。


峠の釜めし・器の利用法(3)

釜めしの器を鉢として使ってみたいという思いは前々からあった。けれども水抜きの鉢底穴を開けられない。ドライバーで傷を付けて金槌で叩こうと何度か試みたが硬くて歯が立たなかった。

 

諦めかけていたところ、ある本で鉢底穴の開け方を紹介していたのでやってみる。

 

一昨年の秋に買ってきた「峠の親子めし」。

さけといくらの親子めし、美味しかった。

藍色の器がきれいで、何とか使いたいものだと取っておいた。

 

この釜底に挑む。

電気ドリルは所有しているが、コンクリート用の刃は持っていなかったのでホームセンターで買ってきた。

最終的に開けたいのは10ミリの穴だが、最初は小さな穴を開け、徐々に大きくするのがコツのようだ。

先ずは4ミリ。真ん中を目がけたつもりでも突破口をつかむまでに回転と振動で的から外れていくけれど仕方ない。無理な圧をかけずにドリルを信じてゆっくりと穴を開けていく。

ようやく4ミリ穴が開いた。

次は6ミリ。

そして10ミリ。とにかく硬い。益子焼、恐るべし!

中心からはズレたけれど、とりあえず10ミリ穴が開通したからよしとしよう。

ドリルでの穴はこの径が限界で、さらなる水抜きを求めるならもう数個穴を開けることになる。

 

さあ、いよいよ植え付けだ。

 

つづく


峠の釜めし・器の利用法(2)

化粧鉢という使い方がある。

 

3号鉢のガーデンシクラメン。

素焼きの鉢もそれなりにいいけれど、部屋の中に飾るといかにも外から持ってきました感がある。

 

これを釜めしの器に入れると・・・

う〜ん、なかなかいいじゃないか。好みはあると思うが、私はこういうの、好きだ。

天気の良い日は釜からスポッと抜き、外に出して水遣りをする。

小型の洋ランにも合う。小ぶりなアジサイもしっくりしそうだ。

 

化粧鉢作戦、成功。でもつふつうの鉢としても使ってみたい。それには底に穴を開けなければならない。

 

つづく


峠の釜めし・器の利用法(1)

横川名物・おぎのやの峠の釜めし

生まれてからどれくらい食べただろう。列車の窓越しに弁当売りのおじさんから受け取ったのは遠い昔になってしまったが、旅の帰りに横川SAに寄る度につい買ってしまう。

美味しい。とんでもなく美味しいというわけではないけれど、目で舌で、旅の余韻を存分に楽しませてくれる。ずっしりした益子焼の釜は弁当器の最高峰と言っても過言ではないだろう。

 

でも・・

直径11cmのこの釜、何かに使えそうだと思ってしばらくは取っておくのだが、やがてほこりをかぶり、最後には不燃ゴミの日に出すことになる。

 

若い頃、タバコを吸っていた時は灰皿代わりにしたことがあったが、吸い殻が溜りすぎて危ないのでやめた。

 

お粥を炊いてみたこともある。

草木染めで利用したこともある。

藍染め

バラの枝染め

団十郎朝顔染め

 

利用法としてはどれも悪くないけれど、結局段ボールの中に入っている時間の方が長い。園芸で利用できないものかと常々考えてはいた。

 

つづく



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